インペイントの編集が失敗するのは、新しいオブジェクトが変に見えるからではめったにありません。その上の光が、他のすべての光と合っていないから失敗するのです。
オブジェクトはくっきりし、エッジもきれいなのに、それでも貼り付けたように見える。それはほぼ間違いなくライティングの問題であり、ライティングはあなたがコントロールできるものです。
要点
- プロンプトを1文字も書く前に、写真の光を読み取りましょう。
- リージョンプロンプトの中で、光の方向、硬さ、色を名指ししましょう。
- モデルが隣の光を見られるように、オブジェクトより少し広めに選択しましょう。
- 結果は4つの手がかりで判断しましょう。影の向き、影の柔らかさ、ハイライト、そして色温度です。
- ひとつの巨大なプロンプトで済ませず、もう一度小さな調整を加えて不一致を直しましょう。
プロンプトを書く前に、光を読み取ろう
すでにある写真に30秒かけて、4つのことを探しましょう。
方向。 既存の影を見つけて、どちらに落ちているか確認しましょう。右へ伸びる影は、光が左にあることを意味します。
硬さ。 輪郭のはっきりした影は、直射日光のような硬い光を意味します。柔らかくなだらかな影は、曇り空や窓越しのような拡散した光を意味します。
色。 白かグレーの面を見ましょう。暖かく黄色みがかっていれば夕日か室内照明、冷たく青みがかっていれば日陰か曇りです。
高さ。 短い影は光が真上高くにあることを、長い影は光が低い位置にあることを意味します。
その4つの答えを平易な言葉で書き出しましょう。それがそのままプロンプトになります。
領域プロンプトで光を指定する
場所: AI画像ジェネレーター、Edit ImageのArea Editモードでは、画像の一部を指定して、そこで何を変えるべきかを説明できます。その領域だけが再構築されます。
その領域は指示どおりに埋められるので、ライティングは説明で伝える必要があります。「陶器のマグカップを追加」ではモデルに扱う光の情報がありません。「左からの柔らかい窓の光に照らされ、右へ柔らかい影が落ちる陶器のマグカップを追加」なら、4つの判断材料を与えられます。
書き留めた言葉を使いましょう。方向、硬さ、色、そして地面に予想される影です。「シーン内の既存の照明と影を保つ」を加えると、モデルが新しいオブジェクトに合わせてすべてを照らし直すのを防げます。
作業の大半を担う2つの習慣
オブジェクトより少し広めに選択する。 対象が乗っている面と、その影ができるべき空間を少し含めましょう。周囲のピクセルは、シーン内で光がどう振る舞うかをモデルが判断する唯一の手がかりです。
光を矢印で示しましょう。 Annotateモードでは、生成する前に画像に矢印、図形、ブラシの書き込みを描けます。光源から被写体へ向かう矢印は、言葉で説明するより速く方向を示せます。
雰囲気ではなく、4つの手がかりで判断する
結果が返ってきたら、良く見えるかどうかを問うのはやめましょう。次の4つの質問を順番に問いかけましょう。
影の向きは合っている? フレーム内のすべての影は同じ方向に落ちるべきです。1つでも向きが違えば、それが最もわかりやすい違和感になります。
影の柔らかさは適切? 柔らかい影の隣にある輪郭のはっきりした影は、理由は説明できなくても、瞬時に偽物だとわかってしまいます。
ハイライトは正しい位置にありますか? 明るい部分は光が当たる側にあるべきです。左から光が来ているのに右が輝いているのは間違いです。
色温度は合っている? 暖かいシーンの中の冷たいオブジェクトは、貼り付けたステッカーのように見えます。これは最も見逃されやすい兆候です。単体で見るとどちらも問題ないからです。
1回の実行で1つではなく最大8つのオプションを生成し、それらを先ほどの4つの質問と照らし合わせて比較しましょう。ほぼ理想に近いものが見つかったら、Image Variationsがそこから最大8パターンを作り、クリエイティビティのスライダーがすでにうまくいったものに近づけて保ってくれます。
残りは2回目のパスで直す
複雑な1回のパスより、小さな2回のパスの方が優れています。影だけが間違っているなら、影の部分だけを選択して欲しい影を説明しましょう。オブジェクトは正しいのに冷たすぎるなら、その上に2回目のパスをかけて暖かい光を求めましょう。
生成AIフィル あとに続くクリーンアップを担い、残ったアーティファクトを取り除いたり、最初のパスで残ったすき間を埋めたりします。人物の場合、不一致は照明の悪さというより、肌がやや作り物っぽく見える形で現れることが多く、Image Upscaleで顔の強調をオンにするとその質感が戻ります。
アップスケールは最後に取っておく
照明が正しくなってからアップスケールしましょう。決してその前にはしないこと。 画像アップスケーラー はPrecise、Generative、Creativeのいずれかのモードで動作します。仕上がった合成画像にはPreciseが適しています。素材を再解釈せず、そこにあるものをそのまま保持するためです。
次にファイルを100%で確認しましょう。アップスケーラーは元になかったディテールを作り出すことがあり、サムネイルサイズでは継ぎ目なく見えたエッジも、拡大して見ると必ずしも耐えられるとは限りません。
よくある質問
インペイントしたオブジェクトは鮮明なのに、なぜ貼り付けたように見えるの?
ほとんどの場合、原因は光です。まず影の向き、次に影の柔らかさ、そしてハイライトが光源に面した側にあるかを確認しましょう。鮮明さが問題であることはめったになく、間違った光の中の鮮明なオブジェクトより、柔らかい光の中の柔らかいオブジェクトの方がたいてい本物らしく見えます。
すべての領域プロンプトでライティングを説明すべきですか?
はい。リージョンプロンプトは、その領域に何を望むかをモデルが学べる唯一の場所なので、光を書き忘れるとモデルは推測してしまいます。方向、硬さ、色を名指しするのは一節余分に足すだけで済み、再生成の手間を省けます。
選択範囲はどのくらいの大きさにすべき?
オブジェクト自体より少し広めに、置かれている面の一部や影が落ちる空間も含めましょう。狭すぎるとモデルがサンプリングできる周辺情報がなくなり、広すぎると残しておきたい部分まで作り直し始めます。これはアップロードした写真でも生成した写真でも同じように機能します。