AI 動画生成は急速に進化していますが、ほとんどのモデルは今も同じパターンです。プロンプトを書き、クリップを生成し、使えるものになるよう祈る。WAN 2.7 はその流れを変えます。
WAN 2.7は、ビジュアルの向上だけに注目するのではなく、動画を作成・編集するためのより構造化された方法を導入しています。WAN 2.6の基盤を土台にしつつ、体験を一発生成のジェネレーターというより、コントロール可能な動画システムに近いものへとシフトさせています。
WAN 2.7 vs WAN 2.6:実際に変わったのは何か
WAN 2.7を理解するには、WAN 2.6がすでにうまく解決していた点を見ておくと役立ちます。
WAN 2.6は、テキスト、画像、参照動画から動画を生成できる強力なマルチモーダル動画モデルとしての地位を確立しました。マルチショットのストーリーテリング、向上したモーション品質、より優れた音声と映像の同期を導入し、より構造的で映画的な出力に使える初期のモデルの1つとなりました。
それでも、基本的には生成優先のワークフローに従っていました。
WAN 2.7は、コントロールと編集を生成プロセスに直接組み込むことで、これをさらに発展させています。
主なアップグレードは以下のとおりです。
- 開始・終了フレームの制御で、モデル任せにせず、動画の始まり方と終わり方をユーザーが指定できます
- 9グリッドの画像から動画への生成に対応し、複数の参照画像を使った構造的なシーン構成を実現します
- 動画の継続機能。唐突な終わりをなくし、セグメント単位の延長を可能にします
- 被写体+音声の参照コントロール。画像・動画・音声の入力を組み合わせ、より強固な個性の一貫性を実現
- 指示ベースの編集で、テキストプロンプトを使って動画を修正可能
- 時間方向の特徴転送により、動き、カメラワーク、スタイルを1つの動画から別の動画へ適用できます
これらの機能に加え、WAN 2.7はシャープなビジュアル、なめらかなモーション、フレーム間の一貫性の向上など、出力の基本品質も改善しています。
重要な違いは、単に結果が良くなることだけではありません。WAN 2.7は生成、コントロール、編集を1つのワークフローにまとめることで、複数のツールを行き来する手間を減らします。
WAN 2.7と他のAI動画モデルの比較
より広い市場では、WAN 2.7はRunway Gen-2、Pika Labs、OpenAIといったモデルと肩を並べる存在です。
これらのモデルの多くは、プロンプトから短いクリップを生成するのが得意で、リアリティやモーションの質も向上しています。ただし、結果を洗練させるには外部ツールや繰り返しの生成に頼ることが多いのが実情です。
WAN モデル、特に WAN 2.6 以降は、少し異なるアプローチを採用しています。
WAN 2.6はすでに次の点で際立っていました:
- マルチショット動画生成
- モーションとアイデンティティ用のリファレンス動画入力
- オーディオ同期を標準搭載
WAN 2.7は、単なる生成品質だけでなくワークフローの制御に重点を置くことで、これをさらに一歩進めています。
競合との比較:
- 多くのツールがprompt → 出力に注力する中、WAN 2.7はリファレンス → コントロール → 洗練を重視します
- 他のツールがクリップを単独で生成するのに対し、WAN 2.7は継続処理とセグメントベースのワークフローを導入しています
- 通常は編集がモデルの外で行われるのに対し、WAN 2.7は編集を生成パイプラインの内側に取り込みます
そのため、一発勝負の出力ではなく、一貫性・反復・再現性を求めるクリエイターに特に適しています。
WAN 2.7 のおすすめ活用シーン
コントロール重視の設計のため、WAN 2.7は一貫性と反復作業が重要なワークフローで最も力を発揮します。
キャラクター主導のコンテンツ
実在の人物の入力とマルチリファレンス条件付けに対応したWAN 2.7は、シーンをまたいでキャラクターの一貫性を保てます。これはAIインフルエンサー、ストーリーテリング、ブランドコンテンツに役立ちます。
ショート動画のマーケティング動画
モーションと連続性を制御しながら2〜15秒のクリップを生成できるため、重いポストプロダクションなしで仕上がりの質を求められる広告、商品動画、SNS コンテンツに最適です。
反復的なクリエイティブワークフロー
指示ベースの編集なら、最初からやり直さずに成果物を調整できます。これは同じコンセプトのバリエーションを試すチームにとって特に便利です。
モーションとスタイル転送
時間的特徴転送により、カメラの動き・エフェクト・スタイルをある動画から別の動画へ適用できます。これにより、映画的なスタイルの再現や、プロジェクト間での視覚的な一貫性の維持に、新たな可能性が広がります。
絵コンテとプレビジュアライゼーション
開始・終了フレームのコントロールと複数画像入力により、WAN 2.7は本格制作前のシーン設計に役立ちます。特にクリエイティブやメディア系のワークフローで活躍します。
OpenArtでWAN 2.7を試す
WAN 2.7がOpenArtで利用可能になりました。実際のワークフローに合わせて設計された機能を一式そろえています。
次を使ってビデオを生成できます:
- テキストから動画
- 画像から動画
- 参照画像から動画へ
- 動画編集
このモデルは実在人物の画像入力に対応し、画像と動画を合わせて最大5件の参照を利用でき、モードに応じて2〜15秒のモーション長を選べます。また、最大1080pの動画出力を実現し、そのまま制作に使える品質を提供します。
さらに重要なのは、OpenArtがWAN 2.7システム全体をひとつの場所に集約している点です。プロンプトから始め、リファレンスで出力を導き、指示でブラッシュアップし、継続機能で拡張するまで、ワークフローから離れることなく行えます。
ただの動画ジェネレーターではなく、実際にディレクションし、繰り返し調整し、コントロールできるものをお探しなら、WAN 2.7が本領を発揮し始めるのはまさにここからです。
OpenArtでWAN 2.7を試して、コントロールできるAI動画ワークフローがどんなものか体験してみましょう。